メトロ文学館

2023年【第36回受賞作品】

電車内で、文化的な雰囲気と潤いを感じていただくため、「東京で感じるあなたの心」をテーマに詩を募集いたしました。ご応募いただいた作品の中から、優秀作品を電車内のポスターとして掲出(期間限定)するとともに、優秀作品及び入選作品※をご紹介いたします。
※入選作品は期間限定でのご紹介となります。予めご了承ください。

【審査員選考記】

審査員 詩人・エッセイスト 白石 公子 氏 しらいし こうこ

 2023年、新春。ここにみなさまのおかげで「第36回メトロ文学館」が開催される運びとなりました。今回、東京都内はもとより、関東近辺、全国から全287編の応募がありました。
 コロナ禍3年目となり、社会はウィズ・コロナに移行、久々に制限のない新年を迎えることとなりました。そして多くの投稿作品、常連さんの方々の作品を読みながら、確かに「フェーズ(局面・段階)が変わった」と実感しました。これまではコロナ禍中の戸惑いや不安、もとの日常、生活に戻りたい、という願望等を綴った作品が多く、私も共感を持って読んでいました。
 しかし今回は明らかに違っていました。この3年間の出来事をしっかりと受け止めていることが伝わってくるのです。そこにはもう不安や苛立ち、そしてコロナ以前のあの頃に「戻りたい」とつぶやくこともありません。私たちは今、これまで経験したことのない変化の中にいること、そして希望の光しか見えないところにいることを了解しているのです。そこで紡ぐ言葉は明るく強く、向日性に溢れていました。新しいフェーズの「新しい景色」のための作品、背中を押してくれるような作品をたくさんお寄せ下さり、本当にありがとうございました。

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【第36回優秀作品】

各画像をクリックすると拡大画像になります。
 
「野外劇場」

松井 理恵

「朝メール」

千葉 知奈美

「御礼参り」

吉村 史年

「キャッチボール」

伊藤 彰一

「カラオケのあと」

橘 一洋

「稲荷鬼王神社」

柳坪 幸佳