メトロ写真教室

第51回メトロ写真教室 明治神宮外苑周辺

2022年10月29日(土)に第51回メトロ写真教室を開催いたしました。
午前中はプロの写真家による講義を行い午後は撮影地の明治神宮外苑周辺にて撮影会を行いました。
ご参加いただきました皆様が撮影された作品に写真家 中谷氏の講評を添えて掲載いたします。

総評 写真家 中谷 吉隆氏

第51回メトロ写真教室は、コロナ禍ではありましたが、感染者拡大防止のため、参加人数を少人数に絞り、安全・安心に十分な注意を払い行われました。
晩秋の当日は絶好の秋日和でした。午前中は教室での講義を行い、午後に撮影地である神宮外苑周辺に向かいました。
まずは、青山通りから絵画館に向かって一直線に延びる銀杏並木の道筋をゆっくりと散策。これまで緑一色であった銀杏の葉が、ところどころ黄色に染まっていて、色のグラデーションをそれぞれの感覚で切り取りました。
国立競技場では、ラグビーの日本代表とニュージーランドのテストマッチが行われていて、場内からの歓声を耳に、特徴ある木造造りの建築美などにカメラを向け、オリンピックモニュメントも被写体に楽しんで無事写真教室を終えました。
参加者から提出された作品は、バラエティーに富んでいて素晴らしいものでした。
その中から一人一点を選び、講評を付けて発表します。

審査員の詳細はこちら
「銀杏降臨」

荒井 聖治

審査員の個評

明治神宮外苑の象徴的な銀杏並木。美しく選定されている、2本を主題として、フレーミングしていて、前景の入れ方も良く構図に安定感があります。黄色く変化した葉色を引き出せたのは、光線の使い方が的確だったことで、「降臨」感のある画面が切り取られました。

「明日も来ようね」

荒谷 翼

審査員の個評

プロ野球、ヤクルトスワローズファンの一家です。お父さんは最年少で三冠王に輝いた村上選手、お母さんは塩見選手のユニフォームのレプリカを着用。ボクはもちろん村上選手。ヤクルトの本拠地がある神宮球場近くならではのショットで、まさに地の利を得た一枚です。

「轟く地響きとふたりの時間(国立競技場ラグビー観戦)」

大石 明子

審査員の個評

国立競技場でラグビーのテストマッチ、日本代表VSニュージーランド戦が行われていました。時折、場内から大きな喚声が届いていました。絶好のアングルを見つけ、観戦をする二人を捉え、リアリティーある画面を切り取りました。タイトルの感じがよく伝わります。

「遊び心は二重マル」

苅谷 伶奈

審査員の個評

東京2020オリンピック大会でのシンボルマーク、五輪の輪を自身の左手の指で囲っています。この発想の面白さは遊び心であって、若い感性が生かされた一枚として、感心しました。まったく二重丸ですね。こういった感覚を大事にしてこれからも写真を楽しみましょう。

「滑走路」

清島 満里子

審査員の個評

絵画館前に広がる道路は、子供たちがキャッチボール、サッカーのボール蹴りなどで楽しむ場としてあります。若者たちはスケートボードでいろいろな技を披露していました。国立競技場に向かって延びる道を、スケボーの滑走路と見立てていて、なるほどと思いました。

「環境も体調も絶好調」

牧野 浩和

審査員の個評

絵画館前の軟式野球場は、都心にあって国立競技場を始めとしてのスポーツのメッカ的場所で、グラウンドの確保は大変です。運良く試合ができる嬉しさに、事前のウォーミングアップにも気合いが入ります。秋日和に身も心も弾む様子が素直に捉えられました。

「銀杏街道」

山本 輝夫

審査員の個評

青山通りから一直線に400メートルほど続く銀杏並木。日によってはこの道筋に外国製の高級車が居並びます。きれいに色付いた銀杏の黄色とイタリアの高級車Ferrariの真っ赤な車体のコントラストが素晴らしく、光線のあり方とローアングルが効果的で、見事でした。

「おやつ、ちょーだい!」

横坂 真旗

審査員の個評

銀杏並木は車道と歩道をはさんで4列あります。歩道を散策していると、小型犬から大型犬のさまざまな種類の犬の散歩に出会います。大事に育てられているのでしょう、カッティングも美しく、よく躾されているようなワンちゃん。いい感じの表情でのキャッチでした。

「近くて遠い五輪」

若井 望

審査員の個評

新型コロナウイルスで一年延期された東京五輪。しかも無観客での実施でした。今日では国立競技場周辺を自由に散策できますが、当時は金網のフェンスでガードされ、まさに「近くて遠い五輪」でした。その心情を振り返ってのショットでしょうか、よく表現出来ています。

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